「あぁ、疲れた〜!ビールない〜?」

■ 【専業主夫のひがみ?】  

 先週の金曜日、女房が帰ってきたのが7時30分過ぎ。
 「あぁ、疲れた〜!ビールない〜?もう、思いっきりからだ動かしてきたから。でも、楽しかったぁ〜!」

 その日、僕はゆうたをひとしきり怒ってしまった。というのも友達への口のききかたがとても悪く、いやな思いをさせたからだった。
 怒られた後、ゆうたは下(おじぃちゃんとおばぁちゃんの所)へ行って、食事をもらって、そのまま上に上がってこなかった。明日の支度や宿題のことなどもあり、早めに食事と片づけをすませたいと思っていたが、女房は一向に帰って来ずにイライラしていた。
 で、ようやく帰ってきたかと思ったら、最初のセリフ。
  
 今、高校は期末テストの期間。毎年この時期に、教職員の球技大会があり、その練習をやってきたと言う。
 帰ってきた女房に僕はブツブツ文句を言った。
 「遅くなるんだったら、連絡しろ」とか「思いっきり遊んでさぞ、楽しいだろうね」とか・・・・・。
 そんな僕に「最近、ホントひがみっぽくなってきたんじゃない?」と女房が一言・・・・。

 浜松は僕の生まれたところ、と言っても、つきあっている友人はほとんどいない。沼津での教員時代の仲間が今でも、一番深いつきあいをしている。
 浜松に帰ってきたと言っても、その後すぐに、学校づくりに全国を飛び回り浜松にはほとんどいなかった。
  
 最近、しみじみと感じることは、経済的な不自由さ・・・・。
 お金がないから、何をするにも遠慮をする。自分でも信じられないことだが・・・・。
 ボーナスが出る度に楽器や、パソコンを購入していた頃が夢のようだ。

 もう一つは社会とのつながりが本当に希薄になってしまったということ。
 仕事をする、ということは社会と自分とをつなぐ接点となるのだ、ということを痛感する。
 同時に、仕事をする上でどうしても必要な仲間との関わりが、全くなくなってしまった。話がかみ合わなくなってしまっているのだ。

 毎日がただ、単調に過ぎていく。
 外に出かけても、午後には家に戻り息子の帰りを待つ。友達が来れば一緒に遊んだり、おやつの用意をしたり・・・・・。
 女房の帰りを待つ。女房が学校であったことをあれこれ、話すのを聞く。
 時には生徒のこと、職場のこと、学校の新しい動き・・・・。
 僕が話すことと言ったら、息子の様子くらいか・・・・?
  
 世の中の夫の帰りをひたすら待ち続ける「専業主婦」の人たちの気持ちが少しはわかったような気がする今日この頃であった。
 また、定年退職した途端にボーっとしてしまい、「粗大ゴミ化」する方々の気持ち、ありようも・・・・。

 ま、これも暑さのせいだな、と思いつつ、「新しい何か」を見つけられるようにしなくては・・・・。