「ADHD」〜落ち着きのない子ども達〜
NHK「クローズアップ現代」(98/04/07放映)
*番組を見ながらのメモをもとにまとめてみました。
正確ではない部分等ありましたら、ご指摘下さい。
- 「ADHD」とは
- 最近、突然怒りだしたり、集団に馴染めない子ども達の中で、「ADHD」と診断される子どもが増えている。
特徴としては、「注意力散漫」「多動性」「衝動性」が挙げられ、男の子に多い。
怒り出すと手が着けられず、感情がおさまるのを待つしかない。
原因ははっきりしていないが、発達のアンバランスにより、脳の中の行動・感情を抑制する部分がうまく機能しないために起こる。
知能が低いから起こるのではない。
診断は症状に基づいて行われ、6ヶ月以上に渡ってみられる場合、「ADHD」と診断される。
しかし、ADHDについては、まだ十分に解明されていないことも多く、小児科などでも「存在すら知らない」「診断が難しい」という病院も多い。
- ある子どもの例
- 幼稚園 :A病院・・・・>「元気な子」「心配はない」(小児科)
B病院・・・>「成長期であり、心配はない」( 〃 )
小学校5年:C病院・・・・>「愛情不足としつけの問題」( 〃 )
小学校6年:D病院・・・・>「ADHDと診断」(神経科)
というように、当初は「問題ない」とされていた子どもが、次第に「親の問題」とされ、親は自分のせいだと追いつめられる。
何よりも、周囲の理解不足により、子ども自身が先生や親から怒られ、不登校になったり、自分自身を追いつめていく。
- ある小学校の取り組み
- ADHDと診断された子ども(小学校5年)が通う、ある小学校では、学校と家庭が絶えず連絡をとり、その子にどう対応したらいいかを定期的に話し合っている。担任の教師だけではなく、学年の先生達を交えて行われ、時には校長も一緒に話し合いに参加する。
番組では、「大事な卒業式を壊したら・・・」と心配し式への参加を取りやめた両親と、「参加させて欲しかった」とする学校との話し合いの様子が放映された。
- 課題〜いかにして社会性を身につけるか〜
- ADHDと診断された子どもの一番の課題は「社会性」をどう身につけさせていくか、ということ。
黒柳徹子さんのメッセージが流された。それが見出しに使わせてもらった言葉。
「どんな大人に会うかで、子どもは決まってしまう」と。
「窓際のトットちゃん」を読まれた方はわかるだろう。彼女自身は、自分を理解してくれる親と校長先生によって救われた、とも。