「まけないぞう」って知ってました?
(メールマガジン No.19 より)
9月16日。宿泊地である神戸の舞子駅に着いたとき、「神戸空港建設に関する住民投票」を呼びかけている人がいた。 「あれ?空港を建設するの?」「仮設住宅の問題なんかは、まだきちんとしてなかったんじゃないの?」そんなことを思いながら、親戚の家に行った。女房の兄貴は、酒を飲みながら、空港建設の話をし始めた。 あれは、反対が多いんだ、と。進め方がおかしい、とも。 翌17日、「被災地NGO恊働センター」の事務所を訪れた。 忙しい中、代表の村井さんと話ができた。 「まけないぞう」というのは・・・・ゾウの頭の形をしたタオル。 このマスコットタオルは、全国から新品のタオルを集め、仮設住宅での仕事づくりに役立てよう」と現地のボランティアグループが呼び掛けたところ、ある被災者がタオルの端をゾウの形に縫うマスコットづくりを提案し、誕生したとのこと。 一枚、400円で販売したウチ、材料費や輸送費を除いた100円が作った被災者に直接支払われるシステム。 「まけないぞう」は、この7月で、3万頭を越えたと。 被災地の人たちの頑張りと、ユーモアを感じる。 とても悲惨な出来事から新しい明日を生み出そうという、たくましさと。 帰りの新幹線の中で、いただいた資料や本、「ぞう通信」に目を通した。 |
「わたしたちは、敗戦から立ち上がるために、ひたすら生活の豊かさをめざし、さまざまなことを後回しにして、階段を上りつづけてきた。 まだまだ豊かさを手にしていないと焦り、次々とモノを求め、他の人よりもよい生活があるはずだと押しのけ、競い合った。 そして、あの日、私たちが見たものは、戦後五十年の虚像ではなかったか。」 (「市民がつくる復興計画〜私たちにできること」より) |
「『支え合う』は、どうしても支えている側か、支えられている姿かの片方を思ってしまう。 しかし、いま支えられている人もかつては支える側にいたに違いない。この場所では支えているが、別の所では支えられることもあるだろう。 ・・・・・・一瞬一瞬にとらわれず、時間と場所の座標を広く取って眺めれば、人は互いに『支え合う』関係を続けてきたし、続けなければならない。 それが一人ひとりにとって『自立』ではないか。」 (同上) |
村井さんの話された言葉が心に残る。 「今私たちが進めている新しいコミュニティの創造を通して、自分の住ん でいる町のコミュニティを見直すきっかけになって欲しい」と。 |
★ まけないぞう に関する連絡先 ★ 被災地NGO恊働センター 〒650-0044 神戸市中央区東川崎町7-2-6 TEL 078-685-0068 FAX 078-685-0071 |